この物件は他の競合物件よりさらに入居率が悪く、16室中5室しか入居していませんでした。
オーナー様は前管理会社の時に部屋をキレイにリフォーム(キッチン入替など)し、共用部も綺麗にワックス清掃や週1回の定期清掃などをも熱心に行っていましたが、リフォームから1年を経過しても1件決まらない状況が続いたためオーナー様より弊社へ管理募集のご依頼をいただきました。
部屋の内装状況や共用部の状況は何の問題もなかったため、募集条件が問題になっていると考え、弊社に管理を変更していただいたタイミングで初期費用と案内時の鍵手配の手間を改善しました。その結果、約5ヵ月で満室となりました。
仲介業者様にヒアリングしていく上で、前管理会社の担当の方の対応が非常に横柄であったため案内を極力しなかったということが判明しました。
実際弊社の営業マンが物件問合せした際も非常に横柄な対応に憤慨した事があり、会社として問題があるのか担当者によるところなのかまでは定かではありませんでしたが、このことにより心情的に案内したくない管理会社の“物件”の一つとなってしまっていました。
さらに問題なのが、審査が1週間以上もかかるため申込者が不安を感じてキャンセルしてしまう事が多々あったという事も仲介業者様から聞いています。
弊社に管理変更後は、仲介業者様の意見を積極的に取り入れることにより物件周辺の仲介業者様全般を味方につけ物件を決めることに専念できるようになりました。
家賃が2万円中盤程度の物件であったため、入居ターゲットは「年収が低い方」「若い方」「節約志向の方」のいずれかであるとハッキリしていました。
しかしながら、前管理会社で募集していた内容で契約時の費用が非常に高く(水廻清掃料が相場の倍以上なのが特に)、これが一つのハードルになっていたため、保険料の15,000円だけ払えば入居できるキャンペーンを3室限定で開始。
すると、キャンペーン開始月に3室決まり、そのまま追加でキャンペーンを続行。次月に3件、翌々月に3件と3ヵ月程度で順調に決まり、5か月目には満室となりました。
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入居キャンペーン初期費用(例 25,000円のお部屋) | ||
現状 | キャンペーン後 | |
敷金 | 25,000 | なし |
契約月家賃 | 25,000 | 0 |
契約月管理費 | 1,000 | なし |
水廻清掃料 | 入居時42,000 | 退去時21,000 |
火災保険料 | 15,000 | 15,000 |
入居時費用合計 | 108,000 | 15,000 |
上記のように契約金を少なくすると滞納リスクは通常の物件より高くなりますので、審査を厳しくする事や、申込内容に不安を感じた時点で保証会社に家賃保証してもらい滞納リスクを極力回避しています。
また、短期解約の恐れもありますので、ある程度の期間、短期解約違約金を設け解約リスクも回避しています。
賃貸仲介は時間との勝負です。物件の内見は平均5~8件、多い方だと20件以上もご案内する事があります。
この建物は単身向けのワンルーム+ロフトの物件ですので、同等の物件は数多くあり仲介業者様の案内棟数もおのずと増える傾向にあります。
そんな中で、鍵の手配が一つのネックです。
物件近くの業者に鍵を預ける事は従来行われておりましたが、管理会社によっては別の区にある管理会社までわざわざ取りに行かなくてはいけない事もごくまれにありました。
これでは鍵の手配が面倒で案内したくなくなるのが仲介業者様の本音です。
前管理会社時代、鍵は近くの仲介業者の店舗に預けていましたが、鍵複製防止もかねて現地にダイヤルロックキーを設置し鍵は無くとも暗証番号がわかれば、すぐにご案内できる環境にしました。それにより、従来よりも飛躍的に内見数がアップし成約に繋がりました。